今司法に問う

山口で起こった母子殺人事件の差し戻し審査が行われました。
被害者の方の無念を思い、また話を聞く限り、殺人を犯した当時少年だった加害者は、全く反省していないようにも思われました。
もちろん被害者の言葉だけを聞いては、そちらに偏ったものの考えになるので、第三者である私は双方の意見を冷静に聞く必要はあるのでしょうが。
しかしこの事件の加害者は当時から、全く反省の様子が見られませんでした。
更正する余地があるのなら、まだ少年法による刑罰でも良かったのでしょうが、この少年の場合はそれは当てはまらないようにも思えます。
印象的に再犯するということが、どうにも確定的に思えてならないからです。
それをわざわざ差し戻してまで死刑を回避しようとする弁護団の心境が窺い知れません。

日本という国は、初年法に限らず刑罰が軽い国として有名だそうです。
飲酒運転でもそうですが、加害者の人権を守ることばかりに意識が行き過ぎていて、被害者を守ったり救済することがほとんど無い様に思えてなりません。

外国人の犯罪者曰く、日本は刑罰が軽いので犯罪（ここでは窃盗）をし易い国だということです。
諸外国と比べても、犯罪を繰り返す者にとって、リスクの少ない場所とみなされています。
情けないことです。

犯罪者となるのは外国人だけではありません。
日本国内においては、当然日本人の犯罪者が多いわけですから、それらを罰する法律というのは非常に重要になると思われます。
先にも述べましたが、裁判というところは、加害者を救済するために、決められたシナリオどおりに勧められる舞台だと、よく聞きます。
被害者には意見を述べる機会すら与えられないとか。
加害者を更正させるためということは必要でしょうが、何故被害者の心を救おうという動きがこうも少ないのか。
今少年の差し戻し審査を行っている弁護士達も、もし少年に子供を殺された立場に立ったとして、果たして死刑に反対したでしょうか。
司法の場に心はいらないとも聞いたことがありますが、それで本当に被害者が救われるとは思えません。

幸いにして自分は加害者にも、そして被害者にもなったことが無いため、戯言と批判の声もあろうかと思いますが、それでも自分の中では納得できるものは何一つありません。
日本の司法は加害者に甘く、被害者に冷たいという印象を果たしてどれだけの人が持っているのか。
政治家や被害者の方達だけが議論するのではなく、今こそ国民全員で司法のあり方を見直さなければ、日本は本当に犯罪大国に成り下がりかねないと思います。
自分の大切な人が傷つき、奪われる前に。