BLOG作成・2006/10/2
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今日は怖いような凄いようなお話。
米軍の研究者らは、考えられる限り最も恐ろしい化学物質を発見して利用する研究に取り組んでいるそうです。
その物質とは、原初の本能に働きかける、その名も「恐怖の香り」。
ようは所謂フェロモン物質で、人の本当に働きかけようというものですね。
フェロモンとは、動物がセックスを求めたり、なわばりの範囲を示したりするために、自分を表す信号として放つ化学物質なんです。
そのフェロモンはたいてい、嗅細胞膜で感知されます。
しかし、フェロモンの機能は異性を引き付けることだけではなく、多くの動物は危険を合図する警報フェロモンを持っています。
皆さんがよくご存知なのではと思うのは、アブラムシで、警告フェロモンを使って仲間を逃がします。
で本題に戻りますが、米陸軍は現在、人間にとっての恐怖の香りを見つけ出して利用しようと試みているそうです。
「人間の冷や汗に関係するステロイドを特定する予備調査に焦点を当てた」『人間の警報フェロモンの特定と分離』の研究を支援してきたようなのですが、研究者らが選んだ方法とは、いわゆる「スカイダイビング・プロトコル」です。
このレポートの要約からの引用にはなるのですが、研究者たちは、20名の被験者(男性11名、女性9名)を対象に、同じ期間をかけて、初めてタンデム(2人ペアの)スカイダイビングを行なう前、行なっている最中、行なった直後と、ランニングマシンで走る前、走っている最中、走った直後における、汗、尿、血液、唾液、心電図、呼吸、自己報告式による尺度を収集して、テストコンディション(スカイダイビング)とコントロールコンディション(運動)の間に行なう測定を、連日実施したということです。
時間帯による影響を回避するために、各被験者が行なうテストは分単位の正確さで同じ時刻に繰り返して行い、感情の状態は、共通の短いアンケートを使ってモニターして細かくチェックをしたということです。
その結果、観察された化学物質の大半は、男性の場合、激しい感情的ストレスの最中により多く放出されたが、女性の場合は、化学物質の放出に変化や減少は見られなかったらしいです。
2007年のストレス学会議で行なわれた講演で、科学者らは、この研究結果から推測されることを次のように説明したそうです。
以下、そのまま抜粋>
「われわれの調査結果は、人間の社会動学には隠れた生物学的要素があるかもしれないことを示している。人間社会において、感情的ストレスはまさしく「接触伝染性」なのだ」
<ここまで
この研究は、ウィーン大学のLudwig-Boltzmann-Institute for Urban Ethologyによる2002年の実験をふまえたもので、ウィーン大学の実験では、被験者は脇下にパッドを装着し、ホラー映画『キャンディマン』の「恐ろしい」映像か、「当たり障りのない」ドキュメンタリーのどちらかを鑑賞させています。
実験後、被験者らはどちらの映像を見たときに装着していたパッドなのかを判断するよう指示され、被験者らは匂いについて、恐怖というより攻撃に近いと感じたものの、実験の結果、パッドの違いを判断できることが明らかになったということです。
軍の研究者の一部は、人間の警報フェロモンが化学的な恐怖センサーにつながる可能性を示唆してきていました。
プロジェクト『犯罪意図に対する人間の能力と検知の強化に向けた感情状態認識のための統合システム』(Integrated System for Emotional State Recognition for the Enhancement of Human Performance and Detection of Criminal Intent:軍の関係者たちは縮めてISESREHPDCIと呼んでいるのだろうか?)では、フェロモンのレベルを測定できる可能性について具体的に言及しています。
軍の研究ということで、ちょっと危険な感じもしますが、GPSは元々軍用に開発したものを流用している経緯もありますし、うまく使えば職務の適性を評価するのに利用できるかもしれません。
ユーザーの警戒と作業負荷を調整する閉回路システムに統合したり、個人の悪意を感知して防御のための先制攻撃を仕掛けることが可能だからです。
こうしたシステムによって、軍事作戦上の環境や群衆のいる状況において、受動探知によりこっそりと特定の人物を監視できるかもしれないということは、犯罪の抑止力にもなりえますね。
ただし、このシステムを使って空港でテロリストを見つけ出そうとしても、上手くいかない可能性もあります。
飛行機の離陸が迫っているときに恐怖レベルが跳ね上がり、何マイルも先にある恐怖センサーでも拾われるであろう人々はたくさんいると思われます。
おそらく、自爆テロリストの方がはるかに冷静だろう。
ということで、使いどころを間違えると、それはそれで大変そうです。
しかし、攻撃手段としての利用はどうなのでしょうか。
軍での研究ということは、それを見越しているとは思うのですが。
フェロモンは例えその臭いを感じなくても、僅かな量でも効果を発揮するので、数リットルで広い範囲をカバーすることができます。
十分な濃度があれば、それにさらされた人は正体不明の恐怖感に苦しめられることになりえます。
接触伝染性という性質によって、フェロモンを浴びた人がさらに、自ら恐怖フェロモンを大量に放出し始めることになるので、威力は倍増です。
警報フェロモンは、おそらくそれ自体では、大した作用はないと思われますが、大きな騒音などの外的な誘因によって、人々をおびえた牛のような状態にしたところに作用させれば、影響を及ぼすことが可能かも知れません。
しかし一方で、蜂の警報フェロモンは、逃げることではなく攻撃を誘発する危険性もあります。
そして前述したウィーン大学の研究では、同様のことが人間の場合にも当てはまり得ることを示唆しています。
あるいは、複数のフェロモンが関与しているのかは分からないのですが。
何が起きているのであれ、おそらくこの研究で科学者らは、人間の行動をコントロールする、斬新で強力な方法を発見する可能性は高いですね。
現に、軍事研究では、以前にもこの線で進められてきた試みがいくつかあったようです。
敵部隊兵士にいやおうなく同性愛行動を引き起こす、いわゆる『ゲイ爆弾(日本語版記事)』のようなことも考えられていたくらいですから。
ところで、相手を引きつけると言えば、買った人の魅力をアップして異性を必ずとりこにするという触れ込みのフェロモンを、宣伝しているウェブサイトなどもあります。
ですが、その効果を裏付けるまともな研究はなされていませんで、ご注意下さい。
米軍の研究者らは、考えられる限り最も恐ろしい化学物質を発見して利用する研究に取り組んでいるそうです。
その物質とは、原初の本能に働きかける、その名も「恐怖の香り」。
ようは所謂フェロモン物質で、人の本当に働きかけようというものですね。
フェロモンとは、動物がセックスを求めたり、なわばりの範囲を示したりするために、自分を表す信号として放つ化学物質なんです。
そのフェロモンはたいてい、嗅細胞膜で感知されます。
しかし、フェロモンの機能は異性を引き付けることだけではなく、多くの動物は危険を合図する警報フェロモンを持っています。
皆さんがよくご存知なのではと思うのは、アブラムシで、警告フェロモンを使って仲間を逃がします。
で本題に戻りますが、米陸軍は現在、人間にとっての恐怖の香りを見つけ出して利用しようと試みているそうです。
「人間の冷や汗に関係するステロイドを特定する予備調査に焦点を当てた」『人間の警報フェロモンの特定と分離』の研究を支援してきたようなのですが、研究者らが選んだ方法とは、いわゆる「スカイダイビング・プロトコル」です。
このレポートの要約からの引用にはなるのですが、研究者たちは、20名の被験者(男性11名、女性9名)を対象に、同じ期間をかけて、初めてタンデム(2人ペアの)スカイダイビングを行なう前、行なっている最中、行なった直後と、ランニングマシンで走る前、走っている最中、走った直後における、汗、尿、血液、唾液、心電図、呼吸、自己報告式による尺度を収集して、テストコンディション(スカイダイビング)とコントロールコンディション(運動)の間に行なう測定を、連日実施したということです。
時間帯による影響を回避するために、各被験者が行なうテストは分単位の正確さで同じ時刻に繰り返して行い、感情の状態は、共通の短いアンケートを使ってモニターして細かくチェックをしたということです。
その結果、観察された化学物質の大半は、男性の場合、激しい感情的ストレスの最中により多く放出されたが、女性の場合は、化学物質の放出に変化や減少は見られなかったらしいです。
2007年のストレス学会議で行なわれた講演で、科学者らは、この研究結果から推測されることを次のように説明したそうです。
以下、そのまま抜粋>
「われわれの調査結果は、人間の社会動学には隠れた生物学的要素があるかもしれないことを示している。人間社会において、感情的ストレスはまさしく「接触伝染性」なのだ」
<ここまで
この研究は、ウィーン大学のLudwig-Boltzmann-Institute for Urban Ethologyによる2002年の実験をふまえたもので、ウィーン大学の実験では、被験者は脇下にパッドを装着し、ホラー映画『キャンディマン』の「恐ろしい」映像か、「当たり障りのない」ドキュメンタリーのどちらかを鑑賞させています。
実験後、被験者らはどちらの映像を見たときに装着していたパッドなのかを判断するよう指示され、被験者らは匂いについて、恐怖というより攻撃に近いと感じたものの、実験の結果、パッドの違いを判断できることが明らかになったということです。
軍の研究者の一部は、人間の警報フェロモンが化学的な恐怖センサーにつながる可能性を示唆してきていました。
プロジェクト『犯罪意図に対する人間の能力と検知の強化に向けた感情状態認識のための統合システム』(Integrated System for Emotional State Recognition for the Enhancement of Human Performance and Detection of Criminal Intent:軍の関係者たちは縮めてISESREHPDCIと呼んでいるのだろうか?)では、フェロモンのレベルを測定できる可能性について具体的に言及しています。
軍の研究ということで、ちょっと危険な感じもしますが、GPSは元々軍用に開発したものを流用している経緯もありますし、うまく使えば職務の適性を評価するのに利用できるかもしれません。
ユーザーの警戒と作業負荷を調整する閉回路システムに統合したり、個人の悪意を感知して防御のための先制攻撃を仕掛けることが可能だからです。
こうしたシステムによって、軍事作戦上の環境や群衆のいる状況において、受動探知によりこっそりと特定の人物を監視できるかもしれないということは、犯罪の抑止力にもなりえますね。
ただし、このシステムを使って空港でテロリストを見つけ出そうとしても、上手くいかない可能性もあります。
飛行機の離陸が迫っているときに恐怖レベルが跳ね上がり、何マイルも先にある恐怖センサーでも拾われるであろう人々はたくさんいると思われます。
おそらく、自爆テロリストの方がはるかに冷静だろう。
ということで、使いどころを間違えると、それはそれで大変そうです。
しかし、攻撃手段としての利用はどうなのでしょうか。
軍での研究ということは、それを見越しているとは思うのですが。
フェロモンは例えその臭いを感じなくても、僅かな量でも効果を発揮するので、数リットルで広い範囲をカバーすることができます。
十分な濃度があれば、それにさらされた人は正体不明の恐怖感に苦しめられることになりえます。
接触伝染性という性質によって、フェロモンを浴びた人がさらに、自ら恐怖フェロモンを大量に放出し始めることになるので、威力は倍増です。
警報フェロモンは、おそらくそれ自体では、大した作用はないと思われますが、大きな騒音などの外的な誘因によって、人々をおびえた牛のような状態にしたところに作用させれば、影響を及ぼすことが可能かも知れません。
しかし一方で、蜂の警報フェロモンは、逃げることではなく攻撃を誘発する危険性もあります。
そして前述したウィーン大学の研究では、同様のことが人間の場合にも当てはまり得ることを示唆しています。
あるいは、複数のフェロモンが関与しているのかは分からないのですが。
何が起きているのであれ、おそらくこの研究で科学者らは、人間の行動をコントロールする、斬新で強力な方法を発見する可能性は高いですね。
現に、軍事研究では、以前にもこの線で進められてきた試みがいくつかあったようです。
敵部隊兵士にいやおうなく同性愛行動を引き起こす、いわゆる『ゲイ爆弾(日本語版記事)』のようなことも考えられていたくらいですから。
ところで、相手を引きつけると言えば、買った人の魅力をアップして異性を必ずとりこにするという触れ込みのフェロモンを、宣伝しているウェブサイトなどもあります。
ですが、その効果を裏付けるまともな研究はなされていませんで、ご注意下さい。
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